2007年隠された新人選手

2007年の始動は、「日本海共同火力発電所」に近い、村上方面側の一番奥まった「天然芝コート」だった。

鈴木監督が チラちらと わからないように 各選手を 盗み見ている。

声に勢いのある石井新ヘッドコーチ。

黒崎コーチの選手に交じっての指導のなつかしい声。

相変わらず走り込みを欠かさないジェルソンGKコーチ。

次のメニューを熱心に早口で説くフラビオフィジカルコーチ。

負けじとその声を倍返しで、オウム返しに翻訳して、選手たちに周知して回る、ひげの無くなった渡邉通訳。

選手たちのたもとでは、模範を見せようとがんばっている川本歩央アシスタントコーチ。


曇り空でも 

時には 小雪がほほなぐりに 寒風が 通り過ぎていっても。


春の新年。

闘いはじめようとするコートの舞台は、ゼラチンもスライダックスの明暗の変化も必要としない。

「アルビレックス新潟」の輝く透明感のある明るさだった。



マッサーの先輩格小林巧が、脇からじっと選手たちを見つめていた。

負けじとマッサー小高翼も。

そして、フィジオセラピストの五十嵐真也も。

各メニューに備えて、用具の出し入れでコート全面を駆け回る黒子役。

大道具小道具。

川村功生エキップメントマネージャー。

池亀修平主務。

清藤良太副務。

コートに見つけた黒い小石を小さなビニール袋に集めて、選手たちをいたわってもいた。


新加入の選手たちを確認したい。


坂本將貴は、ちょいと口ひげをたくわえた短パンでハイソックス姿で。

舞台を全部使い切る名役者のように。

あちこちで、勇敢な動きを見せ始めている。

これは、相当タフな選手だ。

勢いがある。

まるで、ゲイリー・クーパー主演の1935年製作「ベンガルの槍騎兵」白黒のパノラマを覗いたようだった。



隊長主演の封切りも有りそうな「予告編」だった。


ディビッドソン純マーカスは、堅実に新しい大地を確認しているかのようだった。

新潟に早く慣れて、おいしいものを食べて。

屈託の無い「天真らんまん」な彼になることを そっと 祈ろう。


千代反田充は、ほほ骨もきっちり張って、たて髪をなびかせて もみあげもきっちりと なかなかの男前。

長身の「九州男児」だった。

ゴール前の高さに期待を擁かせる、魅惑なインターバル走法を見た。


深井正樹のリターンバックと周回のアーメンコーナー。

何だ!あの瞬発力とスピードと加速は!

今まで。新潟には、こんな選手はいなかった。

世界に誇るモトクロスの日本製オートバイを見ているようだった。


寺川健在。新しい笑顔にも会えた。

貴章も 慎吾も みんなも健在。

シルも 堅実に 足元を 見つめていた。立派だった。


エジミウソンと六車拓也は、コートに わたしの目に 見ることはできなかった。

元気な姿で 会いたいと 願う。


23人を見た選手達は、みんな元気だった。


とりわけ一番心配していた、永田充が本間勲に抱かれるように伴走して、声も出てたし、笑顔も見れたから、本当にホントにホッとした。

本間勲ありがとう。

昨年の始動2006年。

永田充は傷ついた白鳥のように、孤独な雪の中で茶色いトラックに足を引きずっていた。

周りには一人の友だちもいなく、悲壮な顔を思い出す。

よーし。ここまで来たよ。


2007年。

永田充は、隠された秘密の新人選手である。
関連記事

comment

Secret

リンク