「美ヶ原高原」

第30節 18.00  ヴァンフォーレ甲府2-1アルビレックス新潟 「松本平広域公園アルウィン」

須坂を過ぎて、真田の菅平高原は、今日もラグビージャージの襟も切り立つ、学生たちの朝だった。

太陽は、東部町から丸子に入り、武石村に来たのは予定通り。

20数年ぶりの「美ヶ原高原」に逢いに来たのだ。

中腹の霧をくぐり、私の小さな車は「山本小屋」をめざして、ぐるぐる重く登りつめる。

今晩、「合戦」が山向こうであるというのに、高原にやさしく静かに揺れる紫の花々が見たくて。

そっと目をつぶり、冷たく白いガラスコップの「高原牛乳」を飲み干す。

信濃路ひとり旅。

かつて、松本側の王ヶ頭を1キロもある岩づたいを歩いた、パノラマが覗き始める。

高原をくだり、また霧の高原を登り、霧の高原をくだり、美鈴湖、浅間温泉から松本の町に出た。

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今夜の試合は「美ヶ原」。

試合後、松本の夜の町に、雨に濡れても「美ヶ原」。

あー~。「美ヶ原」。「美ヶ原」。

鎧に突き立つ、折れた矢。二本。

負け戦に、よろめく足元で彷徨い歩く。

山なみは、大きく黒い影を落として、覆いかかる。

時代は、すっかり「美ヶ原」に、染まっていた。

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